サルタックの教育ブログ

特定非営利活動法人サルタック公式ブログ。教育分野の第一線で活躍するサルタックの理事陣らが最先端の教育研究と最新の教育課題をご紹介。(noteへブログを移行しました。新しい記事はnoteにアップされます→https://note.mu/sarthakshiksha)

OECD教育データが物語る「日本型教育」の特徴

昨今、「日本型教育の海外展開・輸出」という言葉をよく耳にするようになってきました。これは、文部科学省が旗振り役となって主導している取組で、その名のとおり優れた日本の教育を一つの産業として海外へ展開し、各地の教育改善に貢献しつつ日本の経済発…

意外と難しい教育セクターでのランダム化比較試験(RCT)の実施

その教育政策議論、ランダム化比較試験(RCT)をすればいいだけじゃん。というセリフを耳にする頻度が増えてきたように感じます。確かに、勘や経験に基づく議論に比べればマシなのは間違いないですし、単純な使用前・使用後の比較と違い厳密さも高いです。 し…

インターンによるネパール訪問記

こんにちは! サルタックインターンの石川です。私は先日、機会を得てサルタックのネパールオフィスとサルタックがサポートしている学校を訪問してきました。 今回の滞在は移動日含めて 6 日間と限られたものではありましたが、 滞在中に現地で感じたことを…

国際協力NGOの汚職対応のジレンマ

今回はなかなか援助業界では表立って話されることのない汚職について書いてみたいと思います。

遺伝か環境か?ゲノム科学と社会科学の融合(Sociogenomics)が教育界にもたらすイノベーション

人の能力を決めるのは、遺伝か環境か。より正確には、人の能力はどの程度が遺伝によって、どの程度が環境によって説明可能なのか。これは、古くから議論されてきたテーマですが、昨今の遺伝学、ゲノム科学の進展により、新たな知見が続々と明らかにされてき…

絵本は子どもにとって本当にいいことばかり?ー絵本に潜むジェンダーステレオタイプ

はじめに こんにちは。サルタックジャパンでインターンをしている加賀谷です。 夏休みということで図書館に行ったのですが、そこで目にしたのは絵本コーナーに集まるたくさんの親子連れの子どもの笑顔。さっと絵本の予約状況を見てみるとなんと25人待ち...…

日本の教員配置システムが優れている理由ー過度に分権化すると避けられない問題点

教育予算の7-9割程度は人件費に消費されているので、教育予算という観点から見ると、教員をいかにマネージ(例えば、少人数学級制度の実施なども、その本質は教員の数を増やす→人件費の増加→教員を増やした分教員給与を削るのか、それとも教育予算全体の増加…